〜大切なものを忘れると取り返しのつかないことに!〜
質問をさせて下さい。
あなたは何日も食事をしていない状態です。ようやくの思いで木の実がなっているのを見つけました。早速に木に登り、それを手に取った瞬間に足を滑らしてから落ちてしまいます。木の実を放して、木に手をかければ、あなたは助かります。あなたは木の実を放せますか?
「自分の命と比べたら、すぐ木の実を手放すよ」と思われる方が大半だと思います。
でも、本当にあなたは木の実を離せますか。
大切なのは「冷静な判断」です。
大学の先生で松尾さんという方がおられます。松尾さんの家系は代々、大学の教授を務めている学問の家系です。
ある時に大学の学長のお話しがあり、松尾さんは「是非とも大学長になりたい」と思って、各種活動を始めました。
まずは大学の名前を使っては、お金で支援してくれる人を集め、そのお金を各所に配して、自分の後押しをしてくれる様に手配しました。また、今まで親しくお付き合いをしていた先生方が少しでも失敗したら、その揚げ足をとり、自分の優位性を説いて、この大学には自分より優秀な者がいないことを吹聴しました。
すると、見事に大学長の席を取ることに成功を致しました。
ですが、意気揚々と研究会や各種会議に行くのですが、誰も自分を相手にしてくれません。自分が必死に集めた支援してくれる人たちも、松尾さんの周りから一人また一人と去っていきました。
大学長の任期が終わる頃には、大学の経営が傾き、責任の追及を激しく受ける側に立っていたのです。
松尾さんの息子も他の大学の大学院に在籍していたのですが、指導して下る方が現れず、ついには学問の道をあきらめなくてはいけないことになり、松尾さんで学問の家系も終わることになりました。
哀しい現実ですが、実際にあったことです。
松尾さん自身、涙をこぼしながら、後悔を語られていましたが、今となっては、どうすることも出来ません。
人間の性質として、眼前に欲しいものがあると、他のものが見えなくなってしまいます。
「いつまでもあると思うな親と金」の「金」は大切なものの比喩です。自分の欲望に集中するあまりに本末転倒して、全てを失うことはよくあることです。ですが、後悔は先にはたちません。
最初のお話しに戻りますが、冷静に大切なものを見極めて、歩むことで、木の実と命を手に入れることが出来ます。
大切なのは「冷静な判断」です。
ですが、気をつけていても、心の何処かで「自分は大丈夫」との気持ちがあります。
私も一緒です。
そんな時に自分を冷静に保つ為に必要なことは「お経を読む」ことです。特に「懴悔文(さんげもん)」が大切です。
「懴悔文」は自分の罪を悔い改める言葉です。自分の至らずを知っていれば、謙虚に生きることが出来ます。傲慢に生きていると、パッと見れば、堂々と立派に映るのですが、その実は心の隙が多く、何か自分の失敗があると、受け入れられず、慌てふためいてしまいます。
けれども、謙虚に生きていると全てを受け入れて、冷静かつ落ち着いて物事を見ることが出来ます。
これが自分の大切なものを守ることに直結致します。
どうぞ、お経を読んでいただき、「懴悔文」を特に気持ちを込めて読んでいただきたいと思います。
皆さまの幸せを高野山より願っています。
合掌
また、仏教をお伝えしたいのですが、中々一人ではお伝え出来るのに力が足りません。でも、皆さんと繋がりたいと思っています。
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