アナタの周りから人が去って行ったら

〜人への批判は自分への批判〜

 アナタは自分に何か不安なことがあると他人を攻撃していませんか?

 自分の中に心の柱を持つことは、人生を生きて行く上でものすごく大切なことです。
 その柱がしっかりしていればいるほどに、他人を許容も出来るし、物事を積極的に行うことができます。
 ですが、自分の中に柱のない人は、他人を攻撃して、自分の価値を示してしまう傾向があります。
 今回はそのことを深く学んだことをご紹介させていただきます。

 松平君は29歳で独身です。性格はちょっと抜けています。ですが、どこか愛嬌と優しさがあり、みんなから可愛い後輩と好かれている子でした。
 ですが、お祖父様が危篤になってからは、人が変わり、事あるごとに人に突っかかるようになり、職場のみんなを激しく批判するようになっていきました。
 生活も乱れ、夜中までずっとゲームをしていて、仕事にも遅れてきます。
みんなに挨拶もせずにデスクに座り、ムスっとしています。

 ある時です。
 松平君が所属する課で大きなミーティングがありました。
 ホワイトボードの側に座っていた松平君、ホワイトボードの端の方が見えにくく、職場の先輩が「松平君、ちょっとホワイトボードが離れて頂戴」と言うと、その言葉を聞くやいなや「うるさい。黙っておけ。うっとおしいなー」と、罵声(ばせい)を浴びせ、会議から出て行ってしまったのです。
 場が凍りついたのはもちろんですが、みんな、とても悲しい気持ちになり、誰もが「松平君と距離を取ろう」と、心の中に誓いました。
 それからというもの、松平君が出勤してきても、誰も相手に致しません。
 他人を批判しようにも、簡単に挨拶だけ交わすと、みんなそれぞれの場所に行ってしまうようになったのです。
 松平君はさらに怒りますが、誰も相手をしてくれません。

 お釈迦さまは、

 怒りには、怒りを捨てることによってうち勝ち

 悪い行いには、善い行いによってうち勝ち

 吝嗇(りんしょく)には、施しによってうち勝ち

 虚言(きょげん)には、真実によってうち勝て

 と、『ダンマパダ』というお経の中で示されています。

 怒りの感情が湧いてきたときに、その感情に流されてはいけません。グッ、と一旦堪えるのです。他人を攻撃してしまいそうなときほど、他人を思いやる行動を起こして、自分の「こころ」に立ち向かいましょう。それが「幸せへの道」である、とお釈迦さまは私たちに優しく語りかけてくれています。

 松平君も落ちついてきて、いつもの調子に松平君に戻ると、職場のみなさんは優しい方々でしたので、彼を受け入れてくれたました。

 松平君のことは他人事ではありません。誰もが彼と同じ可能性があります。日々、自分の言動は注意したいものです。

 ですが、怒りに流されない生き方をするには、頭でその理論が分かっていても、中々、理論通りに怒りを抑えることは難しいかぎりです。僧侶が実践する怒りの抑えをご紹介させて頂きます。

 怒りの突発的に込み上げてくる感情と向き合うこと、さらにその感情を抑えることは非常に難しいと思います。けれども、怒りを相手にぶつけてしまうと、その損失はもっと大きなものになります。松平君の話しを思い出してください。

 僧侶は「こころ」と向き合うために色々と努力をしています。その中でおススメなのは「読経(どっきょう)」です。お経本の通りに勤行を致します。その最中に嫌なこと、苦しかったことを思い出されますが、読経に意識を向けて下さい。これを日々続けていくと、怒りがこみ上げてきた時に、客観的に自分の心を見ることができます。こうなればしめたものです。

 一旦、その場は怒りを抑えて、客観的に自分のこころをみて、怒りに流されずに行動することができるようになります。どうぞ「読経」をしてみてください。

 読経のやり方が分からない方は、高野山千手会公式アカウント↓からお問い合わせください。また、公式アカウントでは無料で質問も受け付けています。ご活用下さい。

https://lin.ee/WW7ydJb

 また、高野山千手会では、令和6年10月26日(土)午前10時から11時まで、仏教の勉強会「明日から話したくなる身近な仏教用語」と題してオンライン、オフラインハイブリッド配信をいたします。詳しくは高野山千手会公式ラインアカウントでお伝えしますので、興味のある方は同じく公式アカウント↑にご登録下さい。
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